源氏物語「二葉の松」2/4(薄雲)   問題

 源氏は明石で不遇な生活をしていた時、当地の明石の入道の娘の明石の君と結ばれます。明石の入道は都では出世がかなわず、明石で受領に身を落とし住みついたのでした。源氏と明石の君との間には姫君が誕生しました。この姫君を将来の后にと期待する源氏は、明石の君・姫君母子に上京をすすめますが、明石の君はわが身のほどを考えて思い悩んだ末に、都の郊外、大井の里へ移り住むことにしました。源氏は、明石の姫君を紫の上の養女とすることにし、姫君を二条院に移そうとしています。次の本文を読んで後の問いに答えよ。


 さかしき人の心の占どもにも、もの問はせなどするにも、なほ「渡りたまひてはまさるべし」とのみ言ヘば、思ひ弱りにたり。殿も @しか思しながら、思はむところの aいとほしさに、しひても(  A  )のたまはで、「御 b袴着のこと、 Bいかやうにか」とのたまヘる御返りに、「よろづのことかひなき身にたぐへ Cきこえては、げに生ひ先もいとほしかるべくおぼえ Dはベるを、 E立ちまじりてもいかに人笑へにや」と F聞こえたるを、いとどあはれに思す。日などとらせたまひて、忍びやかに Gさるべきことなどのたまひ掟てさせたまふ。放ちきこえむことは、なほいとあはれにおぼゆれど、君の御ためによかるべきことをこそはと念ず。

 「乳母(★)をもひき別れなんこと。明け暮れのもの思はしさ、 cつれづれをもうち語らひて慰め馴らひつるに、いとどたづきなきことを dさヘとり添へ、いみじくおぼゆべきこと」と君も泣く。乳母も、「さるべきにや、おぼえぬさまにて見たてまつりそめて、年ごろの御心ばへの忘れがたう、恋しうおぼえたまふべきを、うち絶えきこゆることはよもはべらじ。 Hつひにはと頼みながら、しばしにてもよそよそに、思ひの外の eまじらひしはベらむが、やすからずもはべるべきかな」と、うち泣きつつ過ぐすほどに、 f十二月にもなりぬ。【薄雲】

 ★乳母…姫君誕生の際、源氏が都から姫君の乳母として送った。

問1 aいとほしさ・cつれづれ・eまじらひの意味、b袴着・f十二月の読み、dさヘの品詞の名とここでの意味を記しなさい。読みは現代仮名遣いのひらがなで、意味については活用語は基本形で答えること。★

問2 @しかの指示内容を記しなさい。★★★

問3 空欄のAに文意が通るように副助詞を記しなさい。★★

問4 Bいかやうにかの直後に補える語句を記しなさい。★★

問5 Cきこえ・Dはベる・F聞こえの敬語の用法を文意に即して簡潔に説明しなさい。★★

問6 E立ちまじりてもとは誰が何することなのか。★★★

   Gさるべきこととは具体的には何か。★★

   Hつひにはの後に省略されていることをどういうことか。★★★

問7 「源氏物語」の成立した時代・作者の名・作者が仕えた中宮とその父親の名を順に記しなさい。★

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