俊頼髄脳「沓冠折句の歌」 問題
a沓冠折句の歌といへるものあり。十文字あることを、句の上下に置きてよめるなり。
「合はせ薫き物少し。」といへることを据えたる歌、
@逢坂も 果ては行き来の 関もゐず 訪ねて来ば来 来なば帰さじ
これは、仁和の帝の、方々に奉らせ給ひたりけるに、Aみな心も得ず、返しどもを奉らせ給ひたりけるに、広幡の御息所と申しける人の、御返しはなくて、薫き物を奉らせたりければ、B心あることにぞおぼしめしたりけると、語り伝へたる。
「をみなへし・( C )」といへることを、据えてよめる歌、
小野の萩 見し秋に似ず 成りぞ増す 経しだにあやなしるしけしきは
これは、下の花薄をば、逆さまに読むべきなり。これも一つの姿なり。
問1 本文となっている「俊頼髄脳」のジャンルの名と書かれた時代を記しなさい。時代は前・中・後期まで答えてください。★★
問2 本文中で動詞の意図的な誤用があるその語はどれか。正したものを示せ。★★
問3 a沓冠折句の読みをひらがなで記しなさい。
問4 @逢坂も 果ては行き来の 関もゐず 訪ねて来ば来 来なば帰さじについて次の問に答えなさい。
(1)「果ては行き b来の 関もゐず 訪ねて c来ば d来 e来なば帰さじ」のbcdeの「来」の活用形の名は次のどれか。★★
イ 未然形 ロ 連用形 ハ 終止形 ニ 連体形 ホ已然形 ヘ 命令形
(2)「来ば来」を口語訳しなさい。★★
(3)@の歌の技法について説明しなさい。★★★
問5 Aみな心も得ずを、「みな」が誰なのかを明らかにして口語訳しなさい。★★
問6 B心あることにぞおぼしめしたりを、全体と「心ある」の主語を明らかにして口語訳しなさい。★★
問7 空欄のCに文意に合うよう一語を書き入れなさい。★★
問8 次の歌には折句の技法が使われている。詠みこまれている物の名を記しなさい。★★
唐衣着つつつなれにし妻しあればはるばる来ぬる旅をしぞ思ふ
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