紫式部日記「日本紀の御局」  問題

 左衛門の内侍といふ人侍り。(  @  )すずろによからず思ひけるも、え知り侍らぬ心憂きしりうごとの、多う聞こえ侍りし。
 内の上の、源氏の物語、人に読ませ給ひつつ聞こしめしけるに、「この人は、日本紀をこそ読みたるべけれ。まことに aあるべし。」とのたまはせけるを、ふとおしはかりに、「いみじうなむ才がる。」と、 b殿上人などに言ひ散らして、日本紀の御局とぞつけたりける。いと cをかしくぞ侍る。この dふるさとの女の前にてだにつつみ侍るものを、 Aさる所にて才さかし出で侍らむよ。
 この式部丞といふ人の、童にて e読み侍りしとき、聞きならひつつ、 Bかの人は遅う読み取り、忘るるところをも、 Cあやしきまでぞさとく侍りしかば 、fに心入れたる親は、「(  D  )、男子にて持たらぬこそ、幸ひなかりけれ。」とぞ、常に嘆かれ侍りし。
 それを、「男だに、才がりぬる人は、いかにぞや。はなやかならずのみ侍るめるよ。」と、やうやう人の言ふも聞きとめてのち、一といふ文字を gだに書きわたし侍らず、 Eいと手づつにあさましく侍り

問1 a・b殿上人の読みと意味を記しなさい。ただし、aの意味は漢字二字で、bの意味は30字前後とします。dふるさとの意味を漢字二字で記しなさい。★

問2 e・fのの意味を違いが分かるように記しなさい。★

問3 gだにの用法を20〜30字で説明しなさい。★★

問4 空欄の@Dに当てはまる語を次から選びなさい。★★
   ア かなしう  イ あやしう  ウ あらまほしう  エ くちをしう  いとほしう

問5 Aさる所とはどんな場所か、10字程度で説明しなさい。★★

問6 Bかの人の「かの」は誰か、本文に即して記しなさい。★★

問7 Cあやしきまでぞさとく侍りしかばを主語を明らかにして口語訳しなさい。★★

問8 Eいと手づつにあさましく侍りとは、何に対するどういう評言か、文意に即して説明しなさい。★★★

問9 「紫式部日記」の成立した時代、作者が仕えた中宮の名とその父親の名を順に記しなさい。時代は前・中・後期まで答えてください。★


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紫式部日記「日本紀の御局」 解答/解説

紫式部日記「日本紀の御局」 現代語訳


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