多木 浩二「世界中がハンバーガー」  問題

【本文】 教科書などの本文の各形式段落の冒頭に、次のように算用数字を付してください。

 1アメリカの都市は、

 2ファースト・フードの流行は、

 3しかし、どうしてこんなにファースト・フードが

 4我々がファースト・フードの普及に興味を抱くのは

 5しかしどの社会でも、

 6ファースト・フードが世界中に

 7これまででも、都市には

 8もちろんファースト・フードが

 9もちろん都市の食文化にとって

 10おそらくこうしたファースト・フードの経験は


【問題】 (〇段落・第〇文)


     問になっている個所が、何段落の何文目にあるのか、あらかじめ「記号・傍線」などを付してください。


問1 (2.3)A世界中のどの都市に行っても、同じ施設に出会い、同じ味のハンバーガーを味わわされるについて。「される」という言い方で、言外にほのめかされていることはどういうことと考えられるか説明しなさい。★★★

問2 (2.5)Bコンビニではそれほど感じないアメリカナイゼーションは、ファースト・フード、とくにハンバーガーのチェーン店では露骨に感じられるについて、ここでは「コンビニ」は「ハンバーガーのチェーン店」のどういう点と異なると考えられるか、例をあげて簡潔に説明しなさい。★★★

問3 (3.1)Cどうしてこんなにファースト・フードが広まったのだろうかとあるが、その答えとなっていることを2点で記しなさい。★★

問4 (4.2)Dヨーロッパの場合、かつての宮廷社会でのバンケットの豪奢からも、一家族がそろってテーブルについて食事をする市民的儀礼からも完全に脱出している。の一文の主語を記しなさい。★

問5 (5.1)Eもともと食事は単に生命を維持するだけではなく、少なくとも共食することは、それぞれの社会文化の中心にあって、象徴的な意味合いを文化に対して持っていたとあるが、「宮廷社会」と「市民社会」では、食事はどのような意味を持っていたと筆者は述べているか。本文中の語句を用いて説明せよ。★★★

問6 (7.2)F「ファースト・フードは、食事の内容からほとんど文化的な意味を失わせた」とあるが、「文化的な意味」とはここでは具体的にはどういうものを思い浮かべればよいのか。あなたかが考えるものを3点あげなさい。★★★

問7 (8.4)G「アメリカ」とて実体がないのであるから、一種の無国籍的な食べ物を提供していると言ってよいの、「アメリカ」とて実体がないとなぜ言えるのか、「多民族」「料理」という語を必ず使って説明しなさい。★★★

問8 (10.2)H「人々はファースト・フードの利用によって、いつのまにか都市の遊民になっていくこと、そしてこの食形式の共有によって我々は奇妙な形で、我々自身をいつのまにか世界化していること」について、次の問に答えなさい。

   (1)「都市の遊民になっていく」とは、どうなっていくというのか、単なる抜き出しではなく分かりやすく説明しなさい。★★★

   (2)「我々自身をいつのまにか世界化している」とは、具体的にはどういうことになるというのか、次から最も近い意味となるものを選び記号で答えなさい。★★

        イ 世界中のどの都市に行っても食べ物の好みで困ることがなくなっていること。
        ロ 世界中のどの都市の特産品も自分の国にいて食べることができること。
        ハ 世界中のどの都市でも固有の食生活が伝統として受け継がれていること。
        ニ 今では世界中どの都市にも同じメニューがあることを当然のことと感じていること。
        ホ 世界中に住む人々が楽しんでいる食文化をどの都市でも味わうことができるようになっていること。


advnced Q. (10.3)これは巨大なネットワークであり、巨大な帝国であり、メディアでさえあるメディアでさえあるについて、ここでは「ファースト・フード」と「メディア」はどういう共通点があるというのか、簡潔に説明しなさい。★★★



多木 浩二「世界中がハンバーガー」 解答用紙(プリントアウト用)

多木 浩二「世界中がハンバーガー」 ヒント

多木 浩二「世界中がハンバーガー」 解答/解説



多木 浩二「世界中がハンバーガー」  exercise

【本文】 教科書などの本文の各形式段落の冒頭に、次のように算用数字を付してください。

 1アメリカの都市は、

 2ファースト・フードの流行は、

 3しかし、どうしてこんなにファースト・フードが

 4我々がファースト・フードの普及に興味を抱くのは

 5しかしどの社会でも、

 6ファースト・フードが世界中に

 7これまででも、都市には

 8もちろんファースト・フードが

 9もちろん都市の食文化にとって

 10おそらくこうしたファースト・フードの経験は

【問題】 (〇段落:第〇文)

 問になっている個所が、何段落の何文目にあるのか、あらかじめ「記号・傍線」などを付してください。
 可能でしたら、下の問いに従って別途問題を作成してから解答するとより有効です。

問1 a〜jのカタカナ部を漢字で記しなさい。

  ・今では超高層ビルはヨーロッパ、アジアの都市でも当たり前になったが、ここでは、きわめて日常的で、aシントウしやすい生活文化の一例として、ファースト・フードの例をあげておこう。(1:4)

  ・このアメリカナイゼーションは、資本が商業の形態をとりながら文化の様式を bタズサえて世界を均質化する一つの実例であろう。(2:7)

  ・我々がファースト・フードの普及に興味を抱くのは、徹底した食習慣の簡便化を好む都市生活者の一面が世界的に拡散していることが cシサされているからである。(4:1)

  ・人間の接触が dワズラわしいものに感じる傾向も増大した。(6:3)

  ・もちろんファースト・フードが普及したからといって、従来の食習慣が消滅してしまったわけではない。家庭での食事は続き、従来からの都市での外食の施設は、むしろさまざまな形で多様化し、かつ eゾウショクしている。(8:2)

  ・あるいはエスニック料理、あるいは高級化したレストランなど、グルメと称する風俗がいろいろ多様化して広がっている中で、ハンバーガーを中心とした fキカク化されたファースト・フードは、たしかにアメリカを感じさせる。(8:3)

  ・それはネーション固有の文化の gキハク化に役立っている。(8:6)

  ・しかし多種多様なレストランがいたるところに叢生してくる中に、一つの均質化する力として割り込み、かつローカルな都市を世界的な規模にまで広がった同一の網目に組み込むことは、無視できない力の hチョウコウ的現象なのである。(9:2)

  ・おそらくこうしたファースト・フードの経験は、意識されている事柄以上に、ほとんど意識されない感覚的な iエイキョウのほうが大きいだろう。(10:1)

  ・かつての食の内容からみると、貧困としか言いようのないメニューに慣れること、あえて社会的関係を jハカイしようとしないでも、人々はファースト・フードの利用によって、いつのまにか都市の遊民になっていくこと(10:2)

問2 (1:2)@「席巻」の意味を10〜15字で記しなさい。

   (2:2)「その背後には強力な( A )の力が存在する。」の空欄のAに、適当な漢字2字の語を同段落から抜き出して記しなさい。


   次の空欄BCDに挿入するのに適当な語を下の太字選択肢から選び、記号で答えなさい。

    ・(2:5)このアメリカナイゼーションという、ネーション・ステートを超えて広がる文化の波及は、二十世紀の歴史を考える際に、( B )無視できない。

    ・(2:8)それは決して味覚の問題ではなく、 ( C )まだ見ぬ自由諸国への憧憬とでもいうべきものが作用したのであろう。

    ・(3:2)ファースト・フードは都市生活者の食事のしかたが、格式ばったレストランより気軽さを好むようになったことを示すだけでなく、( D )人間の集合状態の変化、たとえば家族の絆が緩み、解体する傾向に対応しているとは言えよう。

        イ さらに  ロ 逆に  ハ もはや  ニ むしろ


   (4:3)E食事は日常生活の中の非日常性でもあったとは、ここではどういうことを言っているのか。最も適当なものを次の中から選び、記号で答えよ。

    ア 毎日の食事だけは、さまざまな生活習慣が簡略化される現代社会の中でも大切なものと考えられた、ということ。
    イ 毎日の食事が、公的な饗宴としての意味や一家がそろって会食する儀礼的な意味を持っていた、ということ。
    ウ 毎日の食事の場だけが、家族全員が顔をそろえることのできる唯一の機会になっていた、ということ。
    エ 毎日の食事には、生命を維持するという目的だけではなく、協調性を育てる意味もあった、ということ。
    オ 食事を満足にとることができなかった時代、まれに豪華な食事に恵まれると日常の苦しさを忘れることができたこと。


   (4:5)Fこうした公的な慣習とは何についての表現か、文中から11字で抜き出して答えなさい。

   (5:7)G都市という集合における人間の行動パターンのなんらかの変化と関係を持っていたについて、次の問いに答えよ。

      1 都市で生活する現代人はどのような食生活を求めていると筆者はとらえているか。本文中の語句を一四字で抜き出して答えよ。

      2 また、その背景には、何があると考えているか。本文中の語句を用いて八字で答えよ。

   (9:2)H世界的な規模にまで広がった同一の網目と同内容となる語句を本文から10字以内で抜き出しなさい。

   (10:2)I都市の遊民になっていくこととは、どういうことか。最も適当なものを次の中から選び、記号で答えよ。

     ア 食生活の変化に合わせて新しい家族関係が誕生しつつあること。
     イ 食文化を追究するために、世界各地の都市を旅すること。
     ウ 食文化の喪失とともに自分と社会との関係が失われつつあること。
     エ 食生活の都市化によって、民族意識が希薄になっていくこと。

   (10:2)Jいつのまにか世界化していることとは、どういうことか。最も適当なものを次の中から選び、記号で答えよ。

     ア 世界中のどの都市に行っても食べ物の好みで困ることがなくなっていること。
     イ 世界中のどの都市の特産品も自分の国にいて食べることができること。
     ウ 世界中のどの都市でも固有の食生活が伝統として受け継がれていること。
     エ 今では世界中どの都市にも同じメニューがあることを当然のことと感じていること。

   (10:5)K都市の同質性を知覚からしみ込ませている。とあるが、それがどのように行われるのかを述べた部分を本文中から45字で抜き出し、初めと終わりの五字で答えよ。


問3 (2:3)A世界中のどの都市に行っても、同じ施設に出会い、同じ味のハンバーガーを味わわされるについて。「される」という言い方で、言外にほのめかされていることはどういうことか、文中の語を使いながら説明しなさい。

   (2:6)Bコンビニではそれほど感じないアメリカナイゼーションについて、ここでは「コンビニ」のどういう点を考えればいいのか、例をあげて簡潔に説明せよ。

   (5:1)Cもともと食事は単に生命を維持するだけではなく、少なくとも共食することは、それぞれの社会文化の中心にあって、象徴的な意味合いを文化に対して持っていたとあるが、「宮廷社会」と「市民社会」では、食事はどのような意味を持っていたと筆者は述べているか。本文中の語句を用いて説明せよ。

   (9:1)D都市の食文化にとってファースト・フードが占める位置は、コンビニが買い物行動に対して占める位置と同様、全面的ではないはどういうことか。『…のと同じように、…わけではないこと。』とという言い方で、わかりやすく記せ。

   (10:4)Eメディアでさえあるとは、ここでは「ファースト・フード」と「メディア」はどういう共通点があるというのか、簡潔に説明しなさい。


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多木 浩二「世界中がハンバーガー」 解答/解説




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