梶井基次郎「檸檬」2/2(ある日の朝 〜結末)  ヒント

問1 「乾蝦や棒鱈や湯葉」が売られている店です。いまや、スーパーで何でも買えますが…。

問2 「もう一つ」の「」の話題に対するもの。「暗い」とそれと同種の表現が7回繰り返されて(本文にマーク)、「真っ暗」を強く印象付けています。それとは対極の「電燈」の光が「驟雨のように(めくるめくように)」射している「絢爛」が描かれています。簡潔にまとめてみましょう。

問3 「逆説」とは、一般的に考えると真理に反するようであるけど、よく考えると真理である説のこと。「急がば回れ(急いでいるときは回り道を行きなさい)」のようなことわざをその例と考えれば理解しやすい。《「不吉な塊」=「あんなに執拗かった憂鬱」が「紛らわされる」こと》と、《「そんなものの一顆」(=檸檬一個)》の関係を考えて、どういう理屈で「不審なことが、逆説的なほんとう」ということになるのか…?よく考えてみてください。

問4 「檸檬」を手にしてから、「非常に幸福であった」、「身内に元気が目覚めて来た」、「なにがさて私は幸福だった」と述べてあります(本文にマーク)。二十字以内でまとめます。

問5 「以前」(2ヶ所あります)、「画集」は「」にとってどういうものだったと語られていますか。

問6 問5の動機から最初にやってみたことになります。


advanced Q.1 問2と同じように考えます。

advanced Q.2 指示語の指示内容は、a直前、その直前…とさかのぼり、「こと」などを補うなどして指示語に代入、文意が通るか確認。ただし、b要約しなければならなかったり、c指示内容が指示語の後にあることもあり、そのケースが出題されることも知っておく。ここではbのケース。

advanced Q.3 読者としての解釈や主観を書く問ではありません。「その日私はいつになくその店で買物をした。というのはその店には珍しい檸檬が出ていたのだ。檸檬などごくありふれている。がその店というのも見すぼらしくはないまでもただあたりまえの八百屋に過ぎなかったので、それまであまり見かけたことはなかった。いったい私はあの檸檬が好きだ。レモンエロウの絵具をチューブから搾り出して固めたようなあの単純な色も、それからあの丈の詰まった紡錘形の恰好も。――結局私はそれを一つだけ買うことにした。」から、簡潔にまとめます。

advanced Q.4 直後にある「埃っぽい丸善の中の空気」と「檸檬の周囲だけ変に緊張している」の二項対立に着目して考えます。「冴えかえる」とは、光や音が澄み切ること、「わたしの」の心理表現としては…?

advanced Q.5 直前「奇妙なたくらみ」とあり、どういう「たくらみ」になるのか…?

advanced Q.6 この小説のテーマにもなること。「生活がまだ蝕まれていなかった以前私の好きであった所は、たとえば丸善であった。赤や黄のオードコロンやオードキニン。洒落た切子細工や典雅なロココ趣味の浮模様を持った琥珀色や翡翠色の香水壜。煙管、小刀、石鹸、煙草。私はそんなものを見るのに小一時間も費すことがあった。そして結局一等いい鉛筆を一本買うくらいの贅沢をするのだった。しかしここももうその頃の私にとっては重くるしい場所に過ぎなかった。書籍、学生、勘定台、これらはみな借金取りの亡霊のように私には見えるのだった。」と「丸善」に言及されていました。

advanced Q.7 「想像」と「現実」の二項対立という観点でとらえます。すると、「活動写真」とは、「京極を下って行」くとはどういうことの暗喩であり、象徴となっているのか。




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