問5以外すべて難しい。本文の語句を使わないようにして解答するのは難しいけど、本文のキー・ワード、キー・フレーズをふまえ、分かりやすく簡潔にまとめるトレーニングも必要だよ。読解力・語彙力・表現力の総合的な筋トレになります。ヒントで指摘している本文のキー・ワード、キー・フレーズに蛍光ペンなどでマークしながら考えてね。すごく、国語の筋力アップになります。
問1 「彼の魔法棒」→前文の「彼の重々しい口から、彼のお嬢さんに対する切ない恋を打ち明けられたときの私を想像してみてください」の一フレーズに着目してまとめる。
「化石された」→次段に、「恐ろしさの塊」「苦しさの塊」「一つの塊」「石か鉄のように頭から足の先までが急に固くなった」と具体的に語られていることと対応しているんだけど…身も心もカタマって…
問2 前段で「彼の重々しい口から」「Kはその間いつものとおり重い口を切っては」「彼の自白は最初から最後まで同じ調子で貫いていました。重くてのろいかわりに、とても容易なことでは動かせないという感じを私に与えた」ことから、「恐ろしさ」を覚える。その受け取り方の背景には、前前々段の「彼は元来無口な男でした。平生から何か言おうとすると、言う前によく口のあたりをもぐもぐさせる癖がありました。彼の唇がわざと彼の意志に反抗するようにたやすく開かないところに、彼の言葉の重みもこもっていたのでしょう。いったん声が口を破って出るとなると、その声には普通の人よりも倍の強い力がありました」、つまり、Kが何かを口にすることは、常人と比べてはるかに重い意味を持つという、Kの「元来のありかた」がある。そのこととKの「お嬢さん」への恋心がどういう性格のものか関連付けて考えまとめてみよう。
問3 次段に着目。「私は第一に…」と「同時に…」の2つのパートで構成されていると考える。「私は第一に…」のパートのキー・フレーズは「取るべき態度を決する前に、彼についてきかなければならない多くを持っている」。「同時に…」のパートのキー・フレーズは「私には彼が一種の魔物のように思えた…私は永久彼に祟られたのではなかろうか」。本文の語句を使わないようにして簡潔にまとめてみよう。
問4 これは難しくない。恋心を断ち切ろうとしてもできずに苦しんでいるKへの(「私」が考える)「都合のいい返事」とは…?
advanced Q.1 D「平生の彼」は、直前の「どうして打ち明けなければいられないほどに、彼の恋がつのってきたのか」と対照的な内容となる。直後の「私は彼の強いことを知っていました。また彼のまじめなことを知っていました」ともある。冒頭にも、「奥さん」「お嬢さん」の話をするところで、俗世間的なことに関心を持たないKの元来の性格が語られていることも考えてまとめる。
F「彼の平生」は、直後の「彼の天性は人の思わくをはばかるほど弱くでき上がってはいなかったのです。こうと信じたら一人でどんどん進んでゆくだけの度胸もあり勇気もある男なのです」に着目してまとめる。
advanced Q.2 前段の「Kはその上半身を机の上に折り曲げるようにして、彼の顔を私に近づけました…この所作はだれでもやる普通のことなのですが、私はそのときに限って、一種変な心持ちがしました」のはなぜか?…その前前段に「私には彼が一種の魔物のように思えたからでしょう。私は永久彼に祟られたのではなかろうかという気さえしました」とあり、「私」にとって、Kは恋のライバルとして自分を脅かす存在として、漠然とした恐怖や圧迫感をもたらす存在となっていることが語られている。「一物」とは、心の中に隠し持っている悪い考え、計略・策略。「談判」とは、要求を押し通すための話し合い。「お嬢さん」を巡って、Kに対してアブ・ノーマルな意識を持つようになっている「私」のアブ・ノーマルな受け取り方とは…?と考えてみる。
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