志賀直哉「城の崎にて」1/2(冒頭〜それはしかたのないことだ。) ヒント

 本文のキー・ワード、キー・フレーズを蛍光ペンなどでマークしながら考えてね。

問1 「ふち」にも着目、淵のことで、水を深くたたえているところ。

問2 「一人きりでだれも話し相手はない。…」で始まる3段落目のキー・ワード、キー・フレーズ「寂しい」・「本当にいつか知れない」・「親しみ」に着目して簡潔にまとめます。

問3 キー・フレーズに着目してまとめて見ましょう。はちの屍骸のどういう点に「寂しさ」や「静かさ」を感じているのか正確に読み取りましょう。「ある朝のこと、自分は一匹のはちが玄関の屋根で死んでいるのを見つけた。足を腹の下にぴったりとつけ、触角はだらしなく顔へ垂れ下がっていた。ほかのはちはいっこうに冷淡だった。巣の出入りに忙しくそのわきをはい回るが全く拘泥する様子はなかった。忙しく立ち働いているはちはいかにも生きているものという感じを与えた。そのわきに一匹、朝も昼も夕も、見るたびに一つ所に全く動かずにうつ向きに転がっているのを見ると、それがまたいかにも死んだものという感じを与えるのだ。それは三日ほどそのままになっていた。それは見ていて、いかにも静かな感じを与えた。寂しかった。ほかのはちがみんな巣へ入ってしまった日暮れ、冷たい瓦の上に一つ残った死骸を見ることは寂しかった。しかし、それはいかにも静かだった。」

問4 繰り返される語・語句がキー・ワードになることを念頭に。

問5 直後の「あれが本当なのだと思った。自分が願っている静かさの前に、ああいう苦しみのあることは恐ろしいことだ。死後の静寂に親しみを持つにしろ、死に到達するまでのああいう動騒恐ろしいと思った。自殺を知らない動物はいよいよ死に切るまではあの努力を続けなければならない。」に着目。キーとなる語句は?

問6 ー略ー


advanced Question
 @ 「あひる」は「首を伸ばしてきょろきょろ頓狂な顔をして」とあり、「ねずね」は、「死ぬに決まった運命を担いながら、全力を尽くして逃げ回っている」と書かれている。「あひる」を登場させることによって、どういう表現効果が狙っているのか。

 A 直前の【「気分で願うところが…影響する場合」】と、【「実際に…影響」しない場合】の2つのケース。「気分で願うところ」とは…? 「自分」が電車に跳ね飛ばされた後どうだったか、致命傷の傷を負いながら必死になって助かろうともがいている「ねずみ」を見て、「自分」は何を考えたのか…?



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