枕草子「かたはらいたきもの」  問題

 (A)かたはらいたきもの、よくも音弾きとどめぬ琴を、よくも調べで、心の限り弾きたてたる。 (B)a客人などに会ひてもの言ふに、奥の方にうちとけ言など言ふを、 @えは制せで聞く心地。(C)思ふ人のいたく酔ひて、同じことしたる。(D)聞きゐたりけるを知らで、人のうへ言ひたる。(E)それは、何ばかりの人なら bど、 A使ふ人などだにいとかたはらいたし
 (F)B旅立ちたる所にて、下衆どものざれゐたる。(G)にくげなるちごを、おのが心地の cかなしきままに、うつくしみ、かなしがり、これが声のままに、言ひたることなど語りたる。(H)才ある人の前にて、才なき人の、ものおぼえ声に人の名など言ひたる。 (I)Cことによしともおぼえぬわが歌を、人に語りて、人のほめなどしたるよし言ふも、かたはらいたし。(第九十二段)

問1 a客人の読みを現代仮名遣いで、bの文法的説明を、cかなしきままにの意味を記しなさい。★

問2 @えは制せで、Cことによしともおぼえぬを現代語訳しなさい。★★

問3 A使ふ人などだにいとかたはらいたしについて、どういうことをどう感じるといっているのか、「だに」の用法がわかるよう説明しなさい。★★★

問4 B旅立ちたる所にて、下衆どものざれゐたるについて、2つのシチュエーションが考えられるがその2つを簡潔に記しなさい。★★★

問5 「枕草子」の作者名・ジャンル名・成立した時代・作者が仕えた主人の名(2字)を順に記しなさい。時代は、前・中・後期まで答えること。★


advanced Q.1 一つのおもしろからぬ言行があった場合、(ア)自分の言行であれば、内省して、気はずかしくきまり悪く感じ、(イ)第三者の言行で、それが自分と深い関係の人であれば、きまり悪くはらはらもし、(ウ)自分と関係のない第三者の言行であれば、いささか公憤・義憤を感じて苦々しく思うのである。
 (A)・(B)・(C)・(D)・(H)の各文は、(ア)〜(ウ)のいずれに該当するか。それぞれ適当なものを選び、記号で答えよ。

advanced Q.2 (G)のような状態を、現代ではどんな言葉で言い表されているか。該当する言葉を3字で記しなさい。

枕草子「かたはらいたきもの」 解答用紙(プリントアウト用) へ

枕草子「かたはらいたきもの」 解答/解説 へ

枕草子「かたはらいたきもの」 現代語訳 へ


現代文のインデック 古文のインデックス 古典文法 漢文 トップページ