夏目漱石「こころ」2/4(私はちょうど他流試合…見抜いていたつもりなのです。) ヒント

 指摘しているキー・ワード、キー・フレーズを蛍光ペンなどでマーク、よくよく読みこんでじっくり考えてね。

問1  「理想」と「現実」、二項対立の典型だよね。直後にある「精神的に向上心のないものは馬鹿だ」という言葉が、なぜ「Kの前に横たわる恋の行く手をふさ」ぐことになるのか…?その後の、「精進」、「道のためにはすべてを犠牲にすべき」、「たとい欲を離れた恋そのものでも道の妨げになる」に着目して、Kにとって「理想」とは何か、その「理想」に反して、どういう「現実」にいたっているのか…考える。出題される問だよ。

問2 Kが「ばかだ。」「僕はばかだ。」と言って、地面の上を見つめているのを見て、「居直り強盗(こそ泥が家人などに見つかっり急にすごんで強盗になる)」のようになったとは…恋心を断ち切らせようと思っては放った決め台詞が、裏腹にどういう結果をもたらしたと受け取っているのか…?と考えてみよう。

問3 「私」がKの恋心を断ち切らせようとする場面。「私」に関しては、「待ち伏せ」「だまし討ち」「卑怯」「つけ込んだ」「打ち倒そうとした」、Kに関しては「あまりに単純でした」「あまりに人格が善良だった」に着目。そして、「私はそのとき彼に向かって残酷な答えを与えたのです。狼がすきをみて羊の咽喉笛へ食らいつくように」と続いていく。蛍光ペンなどでマークして、「私」とKのどんな様子の比喩表現なのかよく考え、まとめてみましょう。

問4 「双方の点」とは、直前の「そうすると過去がさし示す道を今までどおり歩かなければならなくなるのです。」と直後の「そのうえ彼には現代人の持たない強情と我慢がありました。」を受けていることは分かるよね。Kの人物像と直面している問題とに即して説明するには、遡って深く読み、考える。
 「双方の点」の一点目の「そうすると過去がさし示す道を今までどおり歩かなければならなくなるのです。」。同段落に「しかしKが古い自分をさらりと投げ出して、一意に新しい方角へ走り出さなかったのは、現代人の考えが彼に欠けていたからではないのです。」と「古い自分」と「新しい方角」を二項対立で語っている。「古い自分」は同段落で3回繰り返されている「過去」と文脈上同意義。次のように遡ることができる。「過去」=「古い自分」→「君の平生の主張」→「摂欲や禁欲はむろん、たとい欲を離れた恋そのものでも道の妨げになる」→「彼の第一信条」→「道のためにはすべてを犠牲にすべきものだというのが彼の第一信条なのです」→「精進」。これが「Kの人物像」で着目する表現。「直面している問題」は、「新しい方角」がどういうことか考える。お嬢さんへの恋心をどうすることか…?と考えてみる。
 さらに、「双方の点」の二点目「彼には現代人の持たない強情と我慢がありました」について具体的にどういうものかと考える。蛍光ペンなどでマークしながら、じっくり読み考えようね。



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