谷崎潤一郎「陰翳礼讃」  問題

【本文】 本文の前半を「A」、後半を「B」とします。また、前半は24文で、後半は16文で書かれています。あらかじめ、前半・後半のそれぞれの各文の冒頭に順に算用数字を書き入れてください。


A

1 京都に「わら
2いつからこう
3で、折角それ
4「わらんじや」の
5が、それを一層
6そしてわれわれの
7友人サバルワル
8われわれはその
9事実、「闇」を
10今日では白漆
11派手な蒔絵
12古の工藝家が
13つまり金蒔絵は
14そして、あのピカピカ
15もしあの陰鬱
16まことにそれは、
17けだし食器とし
18私は、吸い物椀
19それは生れたての
20吸い物椀に今も
21第一、蓋を取った
22漆器の椀の
23人は、その椀の中
24その瞬間の心持ち、………云えなくはない。

B

1 私は、吸い物椀
2茶人が湯のたぎる
3日本の料理は
4そうしてそれは、く
5かつて漱石先生は
6玉(ぎょく)のように
7クリームなどはあれに
8だがその羊羹の
9人はあの冷たく滑か
10けだし料理の色あい
11たとえばわれわれが
12私は或る茶会に
13その外醤油など
14第一飯にしてからが、
15あの、炊きたての
16かく考えて来ると、………関係にあることを知るのである。


【問題】(A or B・第〇文など)

  本文に、下記の( A or B . 〇)の該当箇所に傍線や記号などを書き入れてから解いてみてください。


問1 (A.12)a、(A.13)b絢爛、(A.15)d減殺、(B.11)gの読みをひらがなで記しなさい。★


問2 (A.14)cそゞろに、(B.10)eけだし、(B.11)f覚束ないのそれぞれの意味に最も近いものを次から選び記号で答えなさい。★
     イ ひそやかに   ロ 確かに   ハ 多分   ニ 薄暗い   ホ ゆっくり
     ヘ 何となく   ト ぼんやりした  チ かすかな


問3 (A.5)@全く今までとは違った魅力を帯び出して来るとは、何と何とを比較して「魅力を帯びだ」すというのか、『…と…を』という言い方で簡潔に答えなさい。★★★


問4 (A.16)A「夜そのものに蒔絵をしたような綾を織り出す」とは、どういう様子をそう言っているのか具体的に説明しなさい。★★★


問5 (A.19)B[生れたての赤ん坊のぷよぷよした肉体を支えたような感じ」とは、ここではどのようなことを、赤ん坊の肉体を支えた時のどのようなことにたとえた比喩なのか。文中の語句を使って分かりやすく説明しなさい。★★★


問6 (B.1)C三昧境の語の意味を15字以内で記しなさい。★★★


問7 (B.3)D「瞑想する」について、「瞑想」とは、ここでは具体的にはどういうことをそう言っているのか、40〜50字で説明しなさい。★★★


問8 谷崎潤一郎が属した文学流派は次のどれか。★
    イ 余裕派  ロ 耽美派  ハ 白樺派  ニ 新思潮派  ホ 新感覚派


問9 次から谷崎潤一郎の作品であるものをすべて選び、順序に従って記しなさい。★
   ア 明暗  イ お目出たき人  ウ 刺青  エ 梁塵秘抄  オ 細雪
   カ 雁  キ 春琴抄  ク 青猫  ケ 雪国  コ 痴人の愛




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谷崎潤一郎「陰翳礼讃」  ヒント

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