谷崎潤一郎「陰翳礼讃」  ヒント

 本文のキー・ワード、キー・フレーズを蛍光ペンなどでマークしながら考えてね。

問1 《 略 》

問2 《 略 》

問3 前前文からの『燭台に替えて貰ったが、その時私が感じたのは、日本の漆器の美しさは、そう云うぼんやりした薄明りの中に置いてこそ、始めてほんとうに発揮されると云うことであった。「わらんじや」の座敷と云うのは四畳半ぐらいの小じんまりした茶席であって、床柱や天井なども黒光りに光っているから、行燈式の電燈でも勿論暗い感じがする。が、それを一層暗い燭台に改めて、その穂のゆらゆらとまたゝく蔭にある膳や椀を視詰めていると、それらの塗り物の沼のような深さと厚みとを持ったつやが、全く今までとは違った魅力を帯び出して来る』と文脈を辿ってみます。

問4 「夜そのものに蒔絵をしたような」という直喩をとらえます。「綾を織り出す」とは、蒔絵に反射した灯火がある模様を(畳の上に)描き出すこと。「」とは模様、ここでは、「燈明」や「蝋燭」の「灯のはためきが」金蒔絵の模様を、「畳の上に行く筋すじもの小川が流れ、池水が湛えられている如く」描き出している、そのありさま。「蝋燭(ろうそく)や燈明の醸し出す怪しい光りの夢の世界」ともとらえられています。100〜120字を目安にまとめてみてください。

問5  直前の「漆器は手ざわりが軽く、柔かで、耳につく程の音を立てない。私は、吸い物椀を手に持った時の、掌が受ける汁の重みの感覚と、生あたゝかい温味(ぬくみ)とを何よりも好む」に着目。また、「吸い物椀を手に持った時」と「生れたての赤ん坊のぷよぷよした肉体を支えた」時に共通する感覚についても言及されていると解釈すると…文中の語句を使って分かりやすく説明しましょう。Try !

問6 「読書三昧」とか「贅沢三昧」と使いますね。熱中する、心のままにするが辞書上の意味。「茶人」の心境と共通する、文脈上の意味は…と考える。

問7 「日本の料理は食うものでなくて見るもの(B.3)」と、さらに、と言うより「瞑想するもの(B.8)」と筆者はとらえる。それは「茶人が湯のたぎるおとに尾上の松風を連想しながら無我の境に入る」とのアナロジーで述べられています。つまり、音を聴きながら想像をはせる…が共通「吸い物椀」を手にしている時のいわく言い難い心境についての表現。

問8 《 略 》

問9 《 略 》

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