岩井克人「ホンモノのおカネの作り方」  問題

あらかじめ教科書などの本文に、下記の該当箇所の傍線(赤字)や番号・記号を書き入れてから解答してみてください。

問1 「1」の形式3段落冒頭の@だが、どのようにして実際に金貨や銀貨が偽造されるかをこれ以上詮索してもしようがあるまいとあるが、その理由を説明しなさい。★★

問2 「2」の形式3段落結末のAホンモノのおカネの単なる「代わり」が、本来のホンモノのおカネに「代わって」それ自身がホンモノのおカネになってしまうとあるが、「紙きれ」の「預かり手形」が「ホンモノのおカネ」になり得るためにはどういう条件があったと述べられているか。三点で説明しなさい。★★

問3 「3」の形式1段落終わりから2文目のBその時々のホンモノについて、(1)「金貨銀貨」、(2)「小切手やクレジットカード」の場合、「ホンモノ」はそれぞれ何にあたるか。本文中から抜き出せ。★★

問4 「3」の結末Cそれがホンモノのおカネを作る極意なのである。の「極意」の意味として適当なものを、次の中から一つ選び、記号で答えなさい。★★
  ア 論理  イ 方法  ウ 意義  エ 秘訣  オ 結論

問5 「4」の2文目のD実際、天王寺屋や鴻池屋ほどの大きな資力も厳重な金蔵もないところには、ホンモノのおカネを作り出すあの逆説は見向きもしてくれない。で使われている修辞法の名を漢字で記しなさい。★

問6 次のabcdのカタカナ部を漢字で、eと同意義となる漢字2字の語を記しなさい。
  ・ 大阪で両替屋を aイトナんでいた天王寺屋や鴻池屋。(「2」)
  ・ 金貨銀貨との引き換えを保証する文章が bえられている短冊形の紙きれ(「2」)
  ・ この預かり手形を貸し出しの cヘンサイの代わりとして受け取った(「2」)
  ・ dコウエキのための支払い手段(「3」)
  ・ 金貨銀貨の引換証書にすぎなかった両替屋の預かり手形やその e末裔としての銀行券(「3」)

Advanced Q.1 「3」の形式1段落2文の「表示された価値そのものの担い手」とは、どういうことか。

Advanced Q.2 「3」の形式2段落冒頭の文の「ホンモノの形而上学」であったとは、分かりやすく言うとどういう認識であったことを言うものか、「ホンモノ」という語を使って簡潔に(30字を越えないくらいで)説明しなさい。



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岩井克人「ホンモノのおカネの作り方」 ヒント

岩井克人「ホンモノのおカネの作り方」 解答/解説




岩井克人「ホンモノのおカネの作り方」  exercise

各章の型式段落に次のように番号を記してください。

     

 1幕末のころ、勤王派の佐土原藩は
 2おそらく、この佐土原藩の二分判金は
 3だが、どのようにして実際に金貨や銀貨が偽造されるかを


     

 1ここで、同じ江戸時代に大阪で両替屋を営んでいた
 2実際、この預かり手形を両替屋に持っていけば
 3ここに一つの逆説が作用している。


     
 1太古において金銀が、
 2だが、あのニセガネ作りたちを支配していたのは、
 3これに対して天王寺屋や鴻池屋は、
 4ホンモノのおカネに似せるのではなく、


     
 1もちろん、だれもがホンモノのおカネを作ることが



問題

(〇・△・□)で、〇は第何章、△は第何段、□は第何文を示しています。あらかじめ問題文など工夫して作成して取り組んでくんでみてださい。


 

問1 abdegのカタカナは漢字に改め、漢字は読みを記せ。

  (1.3.1)だが、どのようにして実際に金貨や銀貨が偽造されるかをこれ以上 aセンサクしてもしようがあるまい。

  (2.1.1)ここで、同じ江戸時代に大阪で両替屋を bイトナんでいた天王寺屋や鴻池屋に登場してもらおう。

  (2.1.4)それは、たとえば表に「銀拾匁なり」と書かれ、その横に「右の通りたしかに dけ取り申し候、この手形をもって相渡し申すべく候」という金貨銀貨との引き換えを保証する文章が添えられている短冊形の紙きれのことである。

  (2.1.2)そして、この預かり手形を貸し出しの eヘンサイの代わりとして受け取った人も、)

  (2.3.1)ここに一つの逆説が gサヨウしている。


問2 空欄のcfhに入る適当な語を、それぞれ後の選択肢から選び、記号で答えよ。

  (2.1.3)〈    〉、預金者に対して彼らが発行したのが「預かり手形」と言われているものである。

  (2.1.3)その意味で、この預かり手形は、それといつでも引き換えられる金貨銀貨の「代わり」として、(  f  )それ自身が借金の支払い手段であるかのように用いられることになる。

  (2.3.3)(    )、ホンモノのおカネの単なる「代わり」が、本来のホンモノのおカネに「代わって」それ自身がホンモノのおカネになってしまう

  選択肢…ア ところが  イ すなわち  ウ あるいは  エ そこで  オ あたかも


問3 空欄のに入る適当な語を、本文中から抜き出せ。

  (1.3.3)ニセガネを作るとは、ホンモノの金銀でないものをできる限りホンモノに似せようとする作業であり、まさにその意味でニセガネとは「〈    〉」ガネなのである。


問4 (2.1.5)「実は、 @ホンモノのおカネとしての金貨銀貨とは似ても似つかないこの紙きれこそ、ニセガネならぬホンモノのおカネに変貌していくものなのである。」に、@「ホンモノのおカネ……変貌していくものなのである」とあるが、「紙きれ」の「預かり手形」が「ホンモノのおカネ」になり得るために必要だったものは何か。そのことが述べられている二文を本文中から抜き出し、それぞれ初めの五字で示せ。


問5 (2.1.1)「…人は Aいちいち本来の支払い手段であるべき金貨銀貨を直接渡さず、代わりにこの預かり手形を渡して自分の借金の支払いに代えることができる。」のAは、どの文節を修飾するか。本文中から抜き出せ。(句読点は含まない。)


問6 (2.1.2)「そして、この預かり手形を貸し出しの eヘンサイの代わりとして受け取った人も、今度は Bそれを使って自分の借金相手への支払いに代えることができる。」のBがさす語句を、本文中から抜き出せ。


問7 (2.3.3)「初めは本来の支払い手段である金貨銀貨の単なる代わりであった預かり手形が、現実の商取引においてあたかも支払い手段であるかのように使われ、〈    〉にそれ自身が金貨銀貨に代わって実際の支払い手段として流通するようになるのである。」のに入る適当な語を次の中から選び、記号で答えよ。

    ア 直接的  イ 基本的  ウ 究極的  エ 絶対的


問8 「ここに一つの逆説がサヨウしている。」で始まる2章の第三段落は、第1章の第3段落以降の文章の中でどのような働きをしているか。その説明として適当なものを次 の中から一つ選び、記号で答えよ。

   ア 前段の具体例を、第四段落で抽象化し一般化している。
   イ 前段は具体例をあげた本論であり、第四段落は結論にあたる。
   ウ 前段までの具体例を、第四段落でまとめ補強している。
   エ 前段の具体例をもとに、第四段落でさらに論を展開している。



 

問1 a〜eのカタカナは漢字に改め、漢字は読みを記せ。

  (3.1.1)その本来の用途に使われる代わりに aコウエキのための支払い手段として用いられ始めたとき

  (3.1.2)本来は刻印で内容量を表示した単なる金銀の bカタマリであった金貨銀貨が、

  (3.1.2)本来は金貨銀貨の引換証書にすぎなかった両替屋の預かり手形やその c末裔としての銀行券が、金貨銀貨そのものに代わって流通し始め、

  (3.2.4)しかも、ひとたびニセガネが dハッカクしてしまえば、

  (3.3.2)だが、彼らの eイトがどうであれ、


問2 (3.1.2)「そして次に、本来は刻印で内容量を表示した単なる金銀のカタマリであった金貨銀貨が、@表示された価値そのものの担い手として実際の金銀内容量とは独立に流通し始め、」の@とは、どういうことか。その説明として適当なものを次の中から一つ選び、記号で答えよ。

   ア 金貨銀貨の価値そのものが、表示された実際の内容量と関係なく、価値を担っているということ。
   イ 金貨銀貨に表示された実際の内容量が、支払い手段としての価値を担っているということ。
   ウ 金貨銀貨に表示されたものが、実際の内容量とは関係なく、価値を担っているということ。
   エ 金貨銀貨が、実際の内容量にともなって価値を担い、支払い手段として用いられるということ。


問三 (3.1.3)「ホンモノのおカネとは、その時々の「代わり」のおカネに対する Aその時々のホンモノでしかなく、」に、A「その時々のホンモノ」とあるが、(1)「金貨銀貨」、(2)「小切手やクレジットカード」の場合、「ホンモノ」はそれぞれ何にあたるか。本文中から抜き出せ。


問四 (3.1.4)「すなわち、ホンモノの「代わり」が Bそれに「代わって」それ自身ホンモノになってしまうというこの逆説の作用こそ、」のBがさす語句を本文中から抜き出せ。


問五 (3.2.1)「…この逆説とは逆の、ホンモノのおカネがホンモノであるのはそれがホンモノの金銀からできているからであるという C「ホンモノの形而上学」であった。」のCとは、どういう認識であったことを言うものか、「ホンモノ」という語を使って簡潔に説明しなさい。


問六 【 】のA・Bに入る適当な言葉を、は三字、は七字でそれぞれ答えよ。

  (3.4.1)「ホンモノのおカネに【    】のではなく、ホンモノのおカネに【    】こと――それがホンモノのおカネを作る 極意なのである。」 問七 (3.4.1)「ホンモノのおカネに【  A  】のではなく、ホンモノのおカネに【  B  】こと――それがホンモノのおカネを作る D極意なのである。」のDの意味として適当なものを、次の中から一つ選び、記号で答えよ。

   ア 論理  イ 方法  ウ 意義  エ 秘訣


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