安部公房「赤い繭 」 問題
【本文】 下の算用数字で示す段落でとらえます。各段落の冒頭に、本文にあらかじめ次のように数字を書き入れてください。
1日が暮れかかる。人はねぐらに
2電柱にもたれて小便を
3では、公園のベンチはどうだ。
4おや、誰だ、おれの足にまつわりつく
【問題】(第□段落・第〇段・第△文など)
(『「…。」と言った。』のようなケースは、一文とカウント。)
本文に、下記の( □ . 〇. △)の該当箇所に傍線や記号などを書き入れてから解いてみてください。
問1 (1.1.2)@家と家との間の狭い割れ目とは具体的には何か、漢字2字で記しなさい。★★
問2 (2.8.1)A女の顔がおびえるについて、「女」の心理をわかりやすく説明しなさい。★★★
問3 (3.1.2)B棍棒をもった彼と「おれ」の論理はどういうものか。その違いが分かるように説明しなさい。★★★
問4 (4.1.1)C首つりの縄なら、そうあわてるなよとは、分かりやすく言い変えるとどういうことか。★★★
問5 (4.5.4)D最初腹をたてたについて、「彼」がそうしたのはなぜか、簡潔に記しなさい。★★★
Advanced Question
1 (2.4.1)半開きの窓から、「女」のどういう気持ちがわかるか説明しなさい。
2 (2.12.1)女の顔が壁に変わってとは、「女」のどんな意思表明を表現するものか説明しなさい。
3 (4.4.1)これでやっと休めるのだについて、これは「おれ」にとってどうなったことを言うものか。
4 (4.5.2)繭の中はいつまでも夕暮れとは、「おれ」にとってどのようなことを意味するのか。わかりやすく説明しなさい。
●参考問題 a〜eのカタカナ部を漢字で記しなさい。★
(2.4.3)aエシャク (2.6.1)bナットク (2.13.3)cサッカク (4.1.8)dジタイ (4.2.1)eトホウ
安部公房「赤い繭 」 解答用紙(プリントアウト用)
安部公房「赤い繭 」 ヒント
安部公房「赤い繭 」 解答/解説
安部公房「赤い繭 」 exercise
【本文】 下の算用数字で示す段落でとらえます。各段落の冒頭に、本文にあらかじめ次のように数字を書き入れてください。
1日が暮れかかる。人はねぐらに
2電柱にもたれて小便を
3では、公園のベンチはどうだ。
4おや、誰だ、おれの足にまつわりつく
【問題】(第□段落・第〇段・第△文など)。 本文のコピーなどを準備して、予め下の問題を作成した後に取り組むと効果的です。
(改行一字下げの箇所は一段とカウント、『「…。」と言った。』のようなケースは、一文とカウント。)
本文に、下記の( □ . 〇. △)の該当箇所に傍線や記号などを書き入れてから解いてみてください。
1
問1 a〜dのカタカナを漢字で記しなさい。
・(2.3.4)aグウゼン通りかかった
・(2.3.9)紳士のように bエシャクした
・(2.6.3)どうやって cナットクさせたらいいだろう
・(2.13.3)おれはdサッカクした。
問2 空欄のABCを埋める語句として、後の太字選択肢から適切なものをそれぞれ一つずつ選び記号で答えなさい。
・(2.3.7)運よく半開きの窓からのぞいた【 A 】。希望の風が心臓の近くに吹き込み、それでおれの心臓は平たくひろがり旗になってひるがえる。
・「ちょっとうかがいたいのですが、ここは私の家ではなかったでしょうか?」
(2.5.1)【 B 】。「あら、どなたでしょう?」
おれは説明しようとして、はたと行き詰まる。
・「ともかく、こちらが私の家でないとお考えなら、それを証明していただきたいのです。」
(2.8.1)「まあ……。」と【 C 】。それがおれの癪にさわる。
「証拠がないなら、私の家だと考えてもいいわけですね。」
イ 女の顔が急にこわばる ロ 女の顔が輝く ハ 女の顔がおびえる
ニ 親切そうな女の笑顔 ホ 猜疑するような女の顔 ヘ 女の顔が揶揄する
問3 空欄のD〜Hを埋める語句として適切なものを、後の太字選択肢からそれぞれ一つずつ選び記号で答えなさい。
・返事の代わりに、女の顔が壁に変わって、窓をふさいだ。ああ、これが女の笑顔というやつの正体である。(2.12.3)【 D 】であるということが、(2.12.3)【 E 】ではない理由だという、訳の分からぬ論理を正体づけるのが、いつものこ の変貌である。
・だが、なぜ……なぜすべてのものが(2.13.1)【 F 】であり、(2.13.1)【 G 】ではないのだろうか?いや、(2.13.2))【 H 】ではないまでも、せめて誰のものでもないものが一つくらいあってもいいではないか。
イ おれのもの ロ 誰かのもの ハ 誰のものでもないもの
問4 ・(1.1.1)@「家と家との間の狭い割れ目」とは具体的には何か。漢字2字で記しなさい。
・(2.1.2)A「全くおれも休みたい。だが休めないんだ。」とあるが、「おれ」が「休めない」理由を簡潔に記しなさい。
・(2.3.5)B「またそれはおれの家であることを否定するなんの証拠にもなりえない」にある「それ」は何を指すか。文中の表現を用いて記しなさい。
・(2.6.2)C「おれが誰であるのか、そんなことはこの際問題ではないのだ」とあるが、「おれ」にとっての「問題」とは何か。簡潔に記しなさい。
問5 (2.10.1)D「でも、ここは私の家ですわ。」とあるが、これに関する説明として最も適切なものを次から一つ選び記号を記しなさい。
イ 「女」は、それを自分の家だと説明する証拠がないので、不安になっている。
ロ 「女」は「おれ」に自分の間違いを指摘されたので、とても不満に思っている。
ハ 「女」は「おれ」の言葉を聞いて、それが自分の家だという自信が揺らいできた。
ニ 「女」にとっては、それが自分の家であることが、「おれ」の家でない証拠である。
ホ 「女」は「おれ」が強く主張するので、その家は「オレ」のものだと思い始めている。
2
問1 a〜dのカタカナを漢字で記しなさい。
・(3.5.3)車のわだちの aハバだけになり
・(4.1.4)その bハシは靴の割れ目の中にあって
・(4.2.1)おれは cジタイを理解した
・(4.3.2)dトホウにくれて立ちつくす
問2 空欄のAを埋める最も適切な漢字二字の語を本文から抜き出して記しなさい。
・(3.5.3)あるいは、明らかにおれの家ではないものに【 A 】してしまった。
問3 空欄のB〜Dを埋める語として最も適切なものを後の太字の選択肢からそれぞれ一つずつ選び記号を記しなさい。
・(3.5.1)家…… 消えうせもせず、変形もせず、地面に立って動かない家々。その間のどれ一つとして定まった顔をもたぬ変わりつづける割れ目……道。【 B 】の日には刷毛のようにけば立ち、【 C 】の日には車のわだちの aハバだけになり、【 D 】の日にはベルトのように流れる道。
イ 晴れ ロ 曇り ハ 風 ニ 雨 ホ 雪
問4 (3.1.2)@「棍棒をもった彼」とは次にあげる何者だと考えられるか。適するものを二つ選んで記号を記しなさい。
イ 街の秩序を守ろうとする者。 ロ 「おれ」を恨み、「おれ」に復讐し続ける宗教者。
ハ 街の風紀を破壊しようとする者。 ニ 「おれ」という男の中にいる、もう一人の「おれ」。
ホ 街の法律を執行する権利を持った者。ヘ 「おれ」という男を繭に変える力を持った超能力者。
問5 ・(3.2.5)A「それ以外のところ」の「それ」の指すものを本文から抜き出しなさい。
・(3.3.1)B「さまよえるユダヤ人とは、すると、おれのことであったのか」について、「おれ」のどういう点が「さまよえるユダヤ人」と似ているのか。簡潔に説明しなさい。
・(4.5.4)C「家が出来ても、今度は帰ってゆくおれがいない」とあるが、「帰ってゆくおれがいない」とはどういうことか。わかりやすく説明しなさい。
・(4.6.1)D「繭の中はいつまでも夕暮れ」とは、「おれ」にとってどのようなことを意味するのか。簡潔に説明しなさい。
・(4.6.2)E「この目立つ特徴」とは、具体的にはどういう特徴か。簡潔に説明しなさい。
問6 (4.6.4)F「最初腹をたてた」とあるが、その理由として最も適切なものを次化に選び、記号を記しなさい。
イ 「彼」の追求から逃れるために「おれ」が繭に変身したのだ、と考えたから。
ロ 「おれ」が繭に変身してしまうなど、まるで漫画の出来事のように思えたから。
ハ 普通の人間でさえ足を止めてはいけない場所に「おれ」がとどまっていたから。
ニ 定住することを許されていない「おれ」が、誰の許可も得ずに家を手に入れたから。
ホ いつの日か地下室に送り込んでやろうと考えていたのに、それが不可能になったから。
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安部公房「赤い繭 」 解答/解説
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